『くまのコールテンくん』 ドン・フリーマン 作 まつおか きょうこ 訳 偕成社
『くまのコールテンくん』
ドン・フリーマン 作
まつおか きょうこ 訳
偕成社
緑色のズボンを履いた、くまのコールテンくん。大きなデパートのおもちゃ売り場からお話が始まります。
「おもちゃうりばでは、どうぶつも、にんぎょうも、みな、はやくだれかがきて、じぶんをうちにつれていってくれないかなあと、おもっていました。
コールテンくんも、まいにちそうおもっていました。…」(本文より)
ある朝、一人の女の子がコールテンくんの前で足を止めます。
くまのコールテンくんを愛おしく思う女の子の優しい気持ちが伝わってきます。
女の子の言葉や行動からコールテンくんの心が解きほぐされ、さみしそうにきょとんとしていたコールテンくんの表情が、ラストではにっこり、女の子の腕の中で、満たされた優しい表情のお顔に見えます。
今から約半世紀前の1975年5月に初版発行された絵本。
もう決してお会いすることの出来ない作者と訳者のお二人ですが
絵本はこうして手に取りことができる。
読んだ者の心にずっと残っていきますね。
心がホッと温まります。