『青のない国』 風木一人 作 長友啓典・松昭教 絵 小さい書房
『青のない国』
風木一人 作
長友啓典・松昭教 絵
小さい書房
花を見つめていた友人がふいに言った。
「これ……青じゃないか?」
男は一瞬ぽかんとしてから笑った。
「そんなバカな」
青い花などあるわけがない。
青い色そのものが、この国にはないのだから。
(本文より)
山の麓の小さな街に一人の男が住んでいて、その男は人と話すより花と話す方が好きでした。花はウソをつかないから。
男がある日、山道で見慣れない植物を発見しお話は展開していきます。