『しぜんのおくりもの』 イザベル・シムレール 文・絵 石津ちひろ 訳 岩波書店
『しぜんのおくりもの』
イザベル・シムレール 文・絵
石津ちひろ 訳
岩波書店
『あおのじかん』『はくぶつかんのよる』などの絵本で知られるイザベル・シムレールさんの絵本。こちらはスケッチ集。
制作の舞台裏、物語の生まれる瞬間をそっと見せてくれる1冊。
動物の尻尾や、翼、昆虫のはねや触角、植物の葉や花びらなど、しぜんの神秘に注がれる眼差しや、夢中で描く息遣いが伝わってきます。
(本文後書きより参考)
動物や植物が、フランス語での名前でABC順に登場します。
例えば『カマキリ』はイラストと共に次のような説明文が添えられています。
「カマキリ MANTE
狙った獲物をけっしてのがさないのは、立体視できる視覚と180度動かせる頭のおかげ。2つの大きな複眼と触角にはさまれた3つの単眼を光らせながら草むらでじっと身構える。」
漢字にはルビがふってありお子様にも手に取っていただけます。
イラスト図鑑のようでもあるスケッチ集。
まさに自然からの崇高なおくりものを作家のイザベルさんの言葉と絵で、一緒に味わえるすてきな絵本になっています。イザベルさんの他の作品に登場している動物や植物が解説付きで出てきますのでまた楽しみかたも広がりますね。