『たいふうがくる』 みやこしあきこ BL出版 26x25cm
『たいふうがくる』
みやこしあきこ
BL出版
これから台風が来るから今日は下校するように、
と、先生がホームルームで言いました。
“ずっとまえから うみに いくのを
たのしみにしていたのに。
みるたびに そらは
どんよりしていく。
あーあ……。“
(本文より)
土曜日に家族で海に行く予定だったのに、
金曜日に台風。
家ではお母さんたちが海に行く準備ではなく、
雨戸を閉めたり、植木鉢を家の中に入れたり、
“たいふうのじゅんび“ を
始めます。
夜になって外の雨や風の様子から
台風が気になって仕方がない“ぼく“。
布団の中で寝てる間にぼくが見た台風の夢も、
モノトーンの世界。
翌朝目覚めたら、窓の外に高く見える青空は、
まるでそれまでの世界全てが夢の中だったように、
晴れ渡り、この絵本の中で
唯一色のある世界に描かれていてとても印象的です。