『満月をまって』 メアリー・リン・レイ 文 バーバラ・クーニー 絵 掛川恭子 訳 あすなろ書房 29x22cm
『満月をまって』
メアリー・リン・レイ 文
バーバラ・クーニー 絵
掛川恭子 訳
あすなろ書房
今から100年以上前のお話。
舞台は、アメリカのニューヨーク州ハドソンから
それほど遠くない山間の地方。
かごを作って生計を立てる人たちがいました。
丈夫で美しいかごを作るための技術と静かな情熱が、
長い間、父から子へ、伝えられていました。
当時、何千ものかごが作られましたが、
1950年代になると、紙袋や段ボール箱、
ビニール袋が使われるようになりました。
職人たちの手によって、
いつまでも使えるように、
丈夫に作られたかご。
かごは今でもたくさん残っていて、
博物館に、個人の納屋に、
アメリカの民芸品のコレクションの中にあります。
木の声を聞き、風の歌を編む、
かご作り職人の「こころ」を描いた絵本。
絵を描いたバーバラ・クーニーさんは
惜しくも2000年に死去されました。
彼女の最後の作品でもあります。