『とうめいのサイ』 くすはら順子 文研出版 27x22cm
『とうめいのサイ』
くすはら順子
文研出版
ここだよ ここだよ。
ぼくは ここにいるよ。
こんなに さけんでいるのに、
こえまで とうめいに なっている。
(本文より)
自分が嫌いだった、サイ。
消えてしまいたい、と強く願ったら、
あれ?…つのが消えて、灰色のからだが、
全部消えてしまいました。
透明になって、サイは楽しいことがいっぱいでした。
とうめいのサイは、水辺で、サイの女の子に出逢います。…
描かれている森の動物たちの表情や佇まいから、
力強さと温かみが伝わってきます。
見えなくなったサイ自身が見た、
“見えるはずのないぼくのまわり“
それは、まったく想像もしなかった世界。
とても深いですが、お子様と一緒に楽しめるお話です。