かないくん 谷川俊太郎 作 松本大洋 絵 ほぼにちの絵本 東京糸井重里事務所 26x19cm
「ここまで出来てるんだが、ここで止まったっきりだ」
絵本作家のおじいちゃんが、
絵本のスケッチを見せながら言います。
四年生の時に亡くなったクラスメイトのことを、
六十年以上経って突然思い出し絵本を描き出したが、
「この絵本をどう終えればいいのかわからない」
「死んだら終わりまで描ける」
おじいちゃんは耳元で言った。
おじいちゃんと孫のわたしとのやりとりと、
六十年前のあの頃の記憶。
そして、「私」の心の中で何かが始まったと感じた瞬間。など…
読めば読むほど深みが増してくる。
死ぬということ。
それは、どういうことなんだろう。
[谷川俊太郎が一夜で綴り、
松本大洋が二年かけて描いた。]
(絵本の帯より)