ちいさなちいさなおんなのこ 文 フィリス・クラシロフスキー 絵 二ノン 訳 福本友美子 福音館書店 21×19cm
むかし あるところに ちいさな おんなのこがいました
ちいさな ちいさな ちいさな おんなのこ
ばらのきよりも ちいさくて
だいどころの いすより ちいさくて
おかあさんの おはりばこ よりも ちいさいのです
(本文より)
はじめは本当に小さくて可愛い女の子。
いつの間にか少しづつ少しづつ
女の子の見える景色が変わっていきます。
女の子の成長と時間の流れが静かに描かれていて
素敵な一冊です。
作者 フィリス・クラシロフスキーさん
病床にあった少年を楽しませるために書いた手紙をもとに
「おさらをあらわなかったおじさん」を1950年に出版。
この、「ちいさなおんなのこ」は、はじめは姪に送った誕生日カードが元になっている。
4人の子どもを育てながら作った絵本もあるという。
絵 ニノンさん
本名はニノン・マクナイト。
オーストラリアのシドニーに生まれる。
15歳の時から新聞に子どもや妖精の絵を載せていた。
その後渡米し、イラストレーターとして活躍。
邦訳は本書がはじめてで、晩年はシドニーで最後まで絵を描き続けた。
福本友美子さん 訳
公共図書館勤務を経て、現在は絵本・児童書の翻訳を手がける。訳書に、「そんなこともあるかもね」「けーきやさんのゆうれい」「もっかい」「いちにちでいいから」など多数。
本書を訳されたのは、アメリカにいる友人が、幼い頃大好きだったと、屋根裏部屋から出してきてくれた絵本なのだそう。