おばあさんのすぷーん 神沢利子 さく 冨山妙子 え 福音館書店 こどものとも傑作集 28×20cm
山の中の小さな家に
おばあさんが一人で住んでいた
いつも一人でパン焼いて
スプーンでスープを飲んでいた
おばあさんのスプーンは古いスプーン
けれどおばあさんが磨くから
いつもピカピカ光ってた
落ち着いたおばあさんのお話ですが、最初から、リズムの良い文章で、
読み聞かせしたくなる絵本です。
この後のストーリー、ちょっと落ち着いていられなくなる
おばあさんがスプーンを洗おうと小川に出るのですが
スプーンを落としてしまいます。
おばあさんのスプーンのお話の展開がとても面白いです。
作者の神沢利子さんは、1924年福岡に生まれます。
子ども時代を北海道の樺太で過ごされました。
1961年に 「ちびっこカムのぼうけん」を出版後、
「くまの子ウーフ」「ふらいぱんじいさん」など、次々に出版。
他にも「いいことってどんなこと」
「たまごのあかちゃん」など多数の作品があります。
冨山妙子さんは、神戸に生まれ、
日中戦争の頃ハルビン、大連で少女時代を過ごされました。
「解放の美学」「はじけ鳳仙花」「わたしのギリシア神話」など多数出版。
絵を中心にして構成した映画作品「はじけ鳳仙花」「海鳴り花寄せ」などがあります。
東京在住。