しかくいまち 戸森 しるこ 作 吉田尚令 絵 理論社 22x20cm
『しかくいまち』
戸森しるこ 作
吉田尚令 絵
理論社
このまちには、
しかくいひとたちばかり。
しかくいひとたちには、
口がありませんでした。…
このまちには文字もありません。
かなしいとか、うれしいとか、
たのしいとか、おこってるとか、
そういう「気持ち」が
ほとんどありませんでした。…(本文より抜粋)
ある日、しかくい街に住む、
「かくさん」は
街に流れる綺麗な川に、
流れてきた男の子「その子」を、
なんとなくそうしなければと思い、
川から引き上げます。
全然違う二人が出会った
「しかくいまち」。
“自分にとってのふつうのことが、
相手にとってはふつうじゃない。
よくわからないけれど、
お互いにそのことはわかりました。“
いくつもの印象的な文章が散りばめられている、
何度も読みたくなる1冊。