ぼくは川のように話す ジョーダン・スコット 文 シドニースミス 絵 原田 勝 訳 26x24cm
『ぼくは川のように話す』
ジョーダン・スコット・文
シドニー・スミス・絵
原田勝・訳
偕成社
おとうさんは、ぼくの顔を見て、
かたをだきよせ、川をゆびさした。
「ほら、川の水を見てみろ。
あれが、おまえの話し方だ」
見ると、川は……
あわだって、
うずをまいて、
なみをうち、
くだけていた。
「おまえは、川のように話してるんだ」
…(本文より)
吃音のある詩人をささえた、
少年の日のできごとが、
みずみずしい絵によって描かれ、
絵本になっています。
「ぼく」の心をすくったのは、
父の言葉と、美しい川の光景でした。
きっと、どんな川よりも海よりも深い、
息子を想う父の心から溢れ出る、
言葉と導き。
父がぼくを川へ連れていってくれたことは、
ぼくだけじゃないと感じさせるためだった・・・
そこで自身の吃音についての考えを、
変えることができたと、
あとがきの、「ぼくの話し方」に
書かれてあります。