モミの木 新装版 アンデルセン 原作/ バーナデット 絵/ ささき たづこ 訳 西村書店 29×22cm
森の中に、一本の小さいもみの木がありました。
まわりには背の高い松や、太いもみの木がそびえたっています。
小さいもみのきは自分もはやく大きくなりたくて仕方ありません。
小さいもみの木がいるあたりはお日様の光がよく当たって
風もよく通り抜けました。
でも小さいもみの木はそんなことはちっとも気がつきません。
「ここにいることを喜びなさい」
風が言いました。
でももみの木はちっとも嬉しくありません。
やがて、大きくなったもみの木は切られ、
気がつくと大きくてきれいな部屋の真ん中に立っていました…
もみの木の一生を温かくちょっぴり切なく描いた
アンデルセン原作のお話。