家族で河原に遊びに行った小さな女の子。
みんなは水辺に誘うけれど、
女の子は一羽の蝶に誘われて、くさはら　へ入っていきます。
草原で女の子が見たもの、感じたこと、足についた草、匂い
幼い頃の豊かな感受性の、そのままが描かれています。
蝶を追いかけ、我を忘れて、入ってしまった　くさはら。
草の海に囲まれて、女の子の帽子しか見えない。
次第に心細くなる女の子でしたが。…

加藤幸子さん　
1936年北海道生まれ。北海道大学農学部卒業。子どもの頃から生き物に親しみ、野外での動植物の観察を楽しむ。著書に「夢の壁」1983年第88回芥川賞受賞、「長江」2002年毎日芸術賞受賞、「十三匹の犬」「鳥よ、人よ、甦れ」「夢の子供たち」「海辺の棲家」などがある。

酒井駒子さん　
1966年兵庫県生まれ。東京芸術大学美術部卒業。絵本に「よるくま」「金曜日の砂糖ちゃん」2005年ブラティスラバ世界絵本原画展金牌、「きつねのかみさま」2004年日本絵本賞、「ぼく　おかあさんのこと」「こりゃまてまて」など多数。